筆力向上341日目。
魍魎の匣、読み終わりました。
厚かったですね。千ページありました。本来なら上下巻に分けたりしそうなものですが、そこはこだわりがあるんでしょうね。
姑獲鳥の夏と魍魎の匣を読み終わっての感想ですが、どちらも読了後の後味があまり良くありませんね。
確かに面白い話で、展開に引き込まれて行くんですが読み終わった後の達成感みたいなものとはかけ離れた感情を抱かせてくれます。ただそれは決して悪い事では無く、これによって深い考察を可能にするものだと思います。
読み終わっても尚、考えさせられる小説といったところでしょうか。
難しいんですよ。難しいんだけど本筋は分かりやすくて実に簡単な事なんです。
複雑に絡み合った物事が真実をぼかしている感じ。
作中で京極堂が言っていましたが、この物語の真実を知ったところで幸せになる人は誰一人としていないのです。だけれど登場人物達や読者はその真実を知りたいと思ってしまう。
結果的に後味の悪い終わり方になるのは仕方の無いことなんですね。うん。
次作である狂骨の夢も既に手元にあるのでまた読んでいきたいと思います。
終わり。