夢。

 悪夢を見た。
 悪夢と言うほど悪夢でもないので、嫌な夢を見た。
 夢というのはなかなかに意味不明で非合理的な内容になることが多いですよね。
 面白いような面白くないような夢だったので書き記しておきます。
 ただ書くのもつまらないので物語調で書いてみる。
 
 16時10分か。
 僕は時計を見上げてバイトに行くまでの猶予が残り20分である事を噛み締めた。時間があるからといってする事もない。バイトに行く準備は済ませてある。
 手持ち無沙汰な僕は机に突っ伏した。今日はやけに眠い。
 20分もあれば少しは眠れて頭もすっきりするはずだ。そんな思考も眠気に阻まれていく。
 ――――。
 僕は目を開けた。それと同時にやってしまった、という焦燥感が僕を襲う。
 とても長い間寝ていたような感覚。確実に寝過ごした。
 時計を見る。
 16時50分。
 思ったほど寝ていたわけではないが完全に遅刻だ。僕は急いで部屋を出る。
 両親がリビングにいるようだったが、声を掛けている余裕すら無い。
 後悔が頭の中を駆け巡り、パニックを起こしそうだが、とにかくバイトに向かわなければならない。
 家を出て車に乗り込む。そしてすぐに異変に気付いた。
 助手席のドアが開いている。開け放たれている。
 誰か車に侵入している、僕は直感的にそう思った。どこに隠れている。
 大声を出せば侵入者が出てくるに違いない、確信した僕はあらん限りの声で叫んだ。すると開け放たれた助手席のドアから黒い影が出ていくのが見えた。
 やはり車の中に潜んでいたのか。僕は今の状況を冷静に受け止めつつ、侵入者の行方を探した。
 前方に停めてある父親の車が目に入る。そしてその車のドアに手を掛ける男の姿。助手席から出て行った男だ。車上荒らしだったのか。
 僕は誰かに男の存在を伝えようと、何度も何度もクラクションを鳴らした。
 このままでは車上荒らしを見逃すことになってしまう。
 クラクションの音に気付いたのか、両親が家から出てきた。よかった、これで僕はバイトに行ける、そう思った僕は急いで車を発進させた。
 バイト先に到着すると、今までお世話になった社員さんや、地域を統括するエリアマネージャーさんまでかなりの人数の方々が店で働いていた。
 こんなに人が集まっている時に僕は遅刻してしまったのか、と焦りを通り越して恐怖が沸き上がってきた。
 そんな危機的状況に置かれている僕に名案が浮かんだ。
 車上荒らしに遭って遅刻したと言えばいいのだ。それは決して嘘ではない。間違いなく僕は車上荒らしに遭ったのだから。
 だが遅刻は遅刻。まず店長に謝ろうと思い、店長がいるであろう休憩室に向かう。
 店長は何やら忙しそうにしていた。
 僕は遅刻してしまってすみません、と大きく頭を下げて謝った。それに対して店長は、あぁと言っただけで部屋を出ていこうとする。
 うわやべぇめっちゃ怒ってる、と焦った僕は、車上荒らしに遭ってそれで遅れてしまってと用意していた言い訳をしたのだけれど、完全に無視されてしまいましたとさ、おしまい。

 あぁ予想通り意味不明な感じになりました。
 バイト行く前にこんな夢見るとなんか凄いだるいです。
 バイト行ってないのにバイト行った気分になる。
 はい、久々に長い記事が書けたので満足です。
 終わり。