久々に映画感想「シャイニング」。
シャイニングという映画を観ました。
ご存知でしょうか。
どれくらい前の映画でしょうか。
調べてみたところ1980年公開とのこと。
私が生まれる前の映画なんですね。BDで観たのもあるかもしれませんが、それ程昔の映画といった感じを受けませんでした。
監督はスタンリー・キューブリック。
この監督の他の作品で観た事があるのはフルメタル・ジャケットだけです。
完全に方向性が違うので2作品を比較して語ることはできませんが、どちらも人間の狂気を取り入れている所が共通点でしょうか。
キューブリック監督といったら狂気って感じですよね。多分。
以下映画の内容を自分なりに振り返りながら感想を述べようと思いますので、未視聴の方はご注意ください。
冬季中無人となるホテルに、家族3人が管理人として生活するところから物語は始まります。
このホテルは前管理人が一家を惨殺した後、自殺するという事件があったいわく付き物件。
更に息子、ダニーは未来の映像を断片的に視ることができる力(通称シャイニング)を持っています。
もうなにか起こりそうな雰囲気が強烈に漂ってきます。
ダニーはホテルに関する不吉な映像を何度も視ることになります。ただしそれが何なのか理解できず、恐怖に対抗するすべもありません。加えて両親に未来予知ができる事は絶対に言えないようで、この恐怖を誰かに相談することもできません。
仮に伝えられていたとしたら、その後起こる悲劇を回避できたのかも。
ホテルに住んでしばらくは平穏な生活が送られます。
その平穏を破るのが、夫ジャックが執筆をしている所に妻ウェンディが話しかけるシーン。
ジャックは集中して執筆している所を邪魔された事に酷く苛立ち、ウェンディを叱咤します。
気難しい夫とそれに悩まされる妻、といった構図でしょうか。
この場面でジャックの危うさというか、暴力的な側面が姿を見せた訳です。
まぁ私も文章を書くことがありますので、執筆中に横槍を入れられると苛立つ気持ちも分かります。ですからある意味、この時点では理解しうる範囲での粗暴さであり、ジャックはまだ正常と言える領域にいたのかも知れません。
雪が積り、電話が不通になり、外界との通信手段が失われていくホテル。
嫌な予感しかしません。
ジャックは次第に幻覚(幽霊)を見るようになり、狂気へと足を踏み入れていきます。ホテルに魅せられた、囚われた状態ですね。
ジャックはそのなかで前管理人と出会い、妻と息子を殺すように命じられます。
もう完全に狂ってしまったジャックは、ウェンディを襲おうとしますがバットで頭を殴られて返り討ちに合います。
ウェンディは勇敢で頭の回転も早い優秀な女性で、機転を利かせジャックを倉庫に閉じ込めます。ですがジャックは幽霊さんの物理的干渉によって倉庫から簡単に脱出してしまうのでこの機転は無駄になってしまいます。
斧を振り回して迫ってくるジャック。逃げる母子。
諸々あって最後には無事母と子二人ホテルを脱出できました。めでたしめでたし。
すいません、後半面倒になりました。
ジャック怖い。ダニー可愛い。ウェンディさん男前。
元々危うい側面を持っていたジャックが、だんだんと狂っていく様は恐ろしいです。
狂ってしまった夫に悲しみながらも息子を守るために戦う母は強いですね。
結局、ホテルに住み着いた幽霊はなんだったのか、ジャックが狂わされたのはなぜか、みたいな疑問は結構残りますが、そこは各々の判断に委ねるといった感じなのでしょう。
ジャックを演じたジャック・ニコルソンの演技は素晴らしいです。バットマンのジョーカー役も演じたと知って納得。狂気を演じるのが上手いんですね。
とまぁ分かったような振りをして書いてみました。
奥の深い作品だと思います。
終わり。