マルドゥック・スクランブル「圧縮」。

 マルドゥック・スクランブル映画化というのをどこかで見て、観に行きたいなぁと思っていた時から数ヶ月。
 すっかりその事を忘れていましたが、先日地域によって公開日が違うことを知り、調べてみるとちょうど静岡で公開しているではありませんか。
 しかし静岡県内で公開しているのがたったの一箇所、静岡東宝会館という静岡駅近くにある映画館だけでした。
 もっと近くにあれば良かったのですが、仕方が無いので不慣れな道を走りながら小一時間程掛けて観に行ってきました。
 さて、感想です。
 例によってネタバレ含み気味で書くので、これから観る予定のある方は見ないほうがいいかも知れません。
 全体の展開は原作通りという感じで、余計な味付けとか解釈を付け足すという様な事はありませんでした。その辺は好印象。
 ただ1時間という範囲内に収めようとした為なのか、原作から削られている描写は結構あったように思います。その関係で、原作読んでない人が観たら付いて行けないんじゃなかろうかと思う箇所がいくつかありました。
 この映画を観に来る方々は、大半が原作ファンだと思うので問題にはならなそうですけどね。
 映像はなかなか良かったです。所々人の顔がブレイクしている気もしましたが、注意して観ていなければ気にならないと思います。
 冒頭に出てくる車が霊柩車みたいであまりかっこ良くなかったのが印象深かったです。
 小説を読んでいる時に頭の中でイメージしていた情景と、実際にそれが映像化された時の情景との差異は許容範囲でした。これはかなり個人差あるとは思います。
 声のイメージみたいなものはそれなりに違和感ありました。
 特にウフコック。声優は八嶋智人さん。
 なんか思っていたのと違うなぁという。まぁこの辺も個人差ありますよね。
 めちゃくちゃ静かな上映中に私を苦しめたのは、ミディアム・ザ・フィンガーネイルの声を当てていた若本さん。
 声を聞いた瞬間吹き出しそうになるのを必死に堪えました。奇怪なキャラクターに沿った恐ろしいテンションでのセリフ回しは爆笑物です。
 前半は説明が多く、ゆったりとした流れで進み、終盤から迫力のある戦闘シーン、そして続きの気になるラスト。
 そういえば、映画観ていて一番思ったのが、主人公のルーン・バロットがちょっと不快なキャラとして感じ取れたことに対する意外さ。
 原作読んでいるときは微塵も思わなかったのですが、映像を観ているとかなり自分勝手で理解しにくい女の子な印象。
 暗い過去を持って、命の危険に晒されている多感なお年頃の女の子をリアルに表現しているのかも知れませんが、何となく好きになれない……。
 3部構成でここから盛り上がってくる話ですから、全部を通して観て初めて正確な感想と成りえると思います。
 続編がいつ公開されるか分かりませんが、機会があればまた観に行きたいと思います。
 思いついた事を取り留めもなく書いたので、読みにくかったらすいません。
 終わり。